2017~2018年におけるヤミ金の傾向と近代ヤミ金の怖い点とは?

ヤミ金といえば人気のコミック漫画がテレビドラマ化や映画化されたりした「闇金ウシジマ君」がよく知られていますが、実社会でもヤミ金に手を出して返済に苦労している人は少なからずいます。ここではそんなヤミ金、それも近代ヤミ金の特徴や怖い点などを検証してみました。
ヤミ金に関わって悩んでいる方、どうぞ参考にしてください。

①ヤミ金のとその歴史

まず最初にヤミ金とは何なのか、そしてその歴史を振り返ってみましょう。
ヤミ金とは闇金融のことで国家や都道府県官庁に貸金業としての登録を行わずに裏でお金を貸す業者をいいます。またたとえ登録をしていても出資法の制限を超えて高金利を取る業者も闇金融に含まれます。

そもそも貸金業とはお金を貸してその利息で利益を得る商法ですが、金貸し自体は貨幣の登場と共に出現したといわれています。いわゆる高利貸しですが、古くは鎌倉時代に借上人(かしあげにん)と呼ばれる金融業者が現われたのが始まりです。そして貨幣経済の発展とともに江戸時代には様々なタイプの高利貸しが暗躍していました。

ヤミ金の最近の流れとしては1990年代前半に闇金業者が現われ、後半にはヤミ金被害が全国に広がります。2003年ヤミ金心中事件があり、その影響を受けて警察の取り締まりが強化され、その後ヤミ金業者からの暴力的取立ては沈静化に向かいます。2008年には最高裁で「ヤミ金の借金は元本返済不要」の判決が出ます。2016年ヤミ金はスマホ向けサイトでの集客がメインに、2017年にはLineが主流となってきました。以前は電柱の張り紙やポストのチラシの広告で集客していましたが現在はインターネットからの集客が多くなっています。

②ヤミ金と消費者金融との違い

ここではヤミ金と消費者金融(サラ金)との違いを見てみましょう。
よくヤミ金とサラ金を同じと思っている人がいますが、消費者金融とヤミ金には明確な違いがあります。むやみにヤミ金に関わらないようにするためにもその違いを知っておく必要があります。以下の項目で挙げているのが消費者金融で(カッコ)内がヤミ金のやり方です。
・貸金業の登録をして正規に営業している(登録はせずに違法で金貸しを行っている)
・法定金利を守って法外な高金利を取らない(法定金利はあってないも同然、高額金利貸付が普通)
・無職の人やブラックリストに載っている人には貸さない(他で断られた人でも誰でもOK)
・規定の審査に通った人にのみ融資をする(審査なし、手続き不要)
現実にはヤミ金をヤミ金と知らずに消費者金融と思って借りてしまう人もいます。何とかお金を借りたいと思っている人の心理に漬け込んで言葉巧みに誘ってきますので、知らずにヤミ金と契約してしまい気がついたら後の祭りというケースも決して珍しくありません。

③近代ヤミ金の形態

それではここで近代ヤミ金の形態と具体的な手口を見てみましょう。
現代のヤミ金業者の90%は店舗を持たずに090金融と呼ばれ、携帯電話のみで営業しています。残りの10%はやはり店舗なしで顧客と待ち合わせをして貸付をするタイプです。集客はインターネット経由の場合、一見してもヤミ金とはわからないようなハイクォリティのホームページが作られて巧みに勧誘を行っています。その他ではヤミ金業者はリスト屋から自己破産した人や貸金業者からお金を借りたことのある人の情報が載ったリストを購入して、そのようなお金を借りる可能性のある対象者にDMを送ったり電話で勧誘したりして顧客を募ります。

④近代ヤミ金の手口

ここではどのようにしてヤミ金業者がお金を貸すのかその手口を見てみましょう。
通常ヤミ金は・審査なし・即日融資・ブラックの方もOKなどの言葉で融資者を釣ります。DMや広告を見て電話をしてきた人に対面での待ち合わせ場所に呼ぶかあるいは運転免許証などの身分証をFAXで送らせて、初回の利息分を天引きした金額が手渡しか振り込みで融資を行います。

借用書は振り込みの場合はなくて、対面の場合用意している業者もいますが、借入額や利息などが空欄になっていて本人の署名捺印だけ取るなどもケースもあります。特に最近の手口は以前のような暴力的な取立てがなくなった代わりに、業者のやり口もより巧妙化してSNSを使って名指しで信用を傷つけたり社会的ダメージを与えるケースが増えています。

⑤まとめ

借金をする人の傾向としては「どうしてもこのお金が必要」という強迫観念があり、借りられるところならどこからでも借りたいという思いに囚われています。ヤミ金からは借りないに越したことはありませんが、運悪くヤミ金からお金を借りてしまった場合は、とにかくヤミ金に対応している専門家に相談することです。一度借りてしまうとヤミ金業者は次から次へと魔の手を伸ばしてきますので、できるだけ早く専門家のアドバイスを受けることです。インターネットで検索すればいくらでも出てきますので、慎重に各社の取り扱い事例を見比べて、口コミなども良く見て無料相談をしてみることをおすすめします。